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2018年8月31日(金)、映画「ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男」が全国ロードショーとなります。

【公式】『ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男』8.31公開/絶賛コメント編

[INTRODUCTION]

かつて、まるでハリウッドスターのような人気を誇るテニス選手がいた。1976年に20歳の若さで、テニスの聖地ウィンブルドンで初優勝を果たし、その彫刻のように美しいヴィジュアルと神がかったプレイで、テニスに興味のなかった人々さえも虜にしたビヨン・ボルグだ。それからも快進撃は続き、ウィンブルドンで4連覇を達成したボルグは、コンピューターのように冷静沈着なその立ち居振る舞いから“氷の男”と呼ばれ、絶対王者として君臨していた。

そんなボルグの5連覇を阻止するべく現れたのが、類稀なる才能を持ちながら、納得のいかない判定に怒り狂って審判に野犬の如くかみつき、“悪童”とバッシングされたジョン・マッケンローだ。

1980年、エレガントなプリンスとワイルドな野生児が、ウィンブルドン決勝戦でぶつかり合った。彼らが自らの人生のすべてを注ぎ込んだ3時間55分の名勝負と、そこに至るまでに少年時代から精神と肉体を極限にまで鍛えてきた驚愕の道のりの映画化が実現した。

ボルグに扮するのは、日本でもスマッシュヒットを記録した『ストックホルムでワルツを』のスベリル・グドナソン。スウェーデン出身の今最も注目されている俳優の一人で、『ドラゴン・タトゥーの女』シリーズの話題の最新作『蜘蛛の巣を払う女』にも出演している。“マシーン”と呼ばれた男が、その冷たく固い鎧の下に秘めた、周りからは理解されない孤高の存在であるがゆえの怒りと悲しみ、高みを目指すことへの飽くなき情熱を体現した。

マッケンローには、世界的大ヒットシリーズ『トランスフォーマー』の主演で人気を獲得し、近年では『フューリー』や『ニンフォマニアック』で演技派としても高い評価を得ているシャイア・ラブーフ。感情をコントロールできないまま大人になってしまったけれど、尊敬する父親に認められたい健気な少年が、今も心の奥に住む男の切なさまでも演じきった。

正反対のキャラクターの二人が、闘いを通じて共に限界のその先へとたどり着き、唯一無二の絆を結ぶ瞬間には、激しく心を揺さぶられずにはいられない。二人のカリスマの若き日々を蘇らせた入魂の演技は、世界中の映画祭で“最高のハマリ役”と絶賛されている。

また、貧しい家庭に育ち、すぐに激高する性格だったという意外なボルグの少年時代を、ボルグ本人の息子のレオ・ボルグが演じている。

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そんな彼の才能を見出し、燃え上がる激情を最高のプレイに変える術を教えたコーチには、『アベンジャーズ』シリーズから『マンマ・ミーア!』まで、幅広い役柄を演じてきたスウェーデンの名優、ステラン・スカルスガルド。

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監督は、衝撃の戦場ドキュメンタリー映画『アルマジロ』で、第63回カンヌ国際映画祭批評家週間グランプリを受賞したヤヌス・メッツ。ハンディカムやステディカムカメラを駆使して縦横無尽の角度から試合シーンを捉え、臨場感が炸裂する白熱のエンタテインメントを完成させた。

遂に開幕する決勝戦。負ければ一瞬ですべてを失うプレッシャー。1ミリの狂いも許さない集中力。頂点に立つ者と追いかける者の孤独と葛藤。生きるか死ぬかの鬼気迫る闘いの表と裏に迫る、熱狂と興奮の最高潮に、やがて押し寄せる感動の実話。

[STORY]

どこへ行ってもマスコミとファンに追いかけられ、片時も心が休まらない男がいる。彼の名はビヨン・ボルグ(スベリル・グドナソン)、世界ランク1位のテニスプレイヤーだ。1980年、24歳のボルグは、アスリート人生最大のプレッシャーと向き合っていた。

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まもなく始まるウィンブルドンに、歴史的記録となる5連覇がかかっているのだ。いつも冷静沈着で、「氷の男」と呼ばれるボルグの真の葛藤を知るのは、コーチのレナート(ステラン・スカルスガルド)と、婚約者のマリアナ(ツヴァ・ノヴォトニー)だけだった。

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そんなボルグのライバルとして現れたのが、「アル・カポネ以来、最悪のアメリカの顔」「恥を知れ、悪ガキ」などと、メディアから激しいバッシングを受けているジョン・マッケンロー(シャイア・ラブーフ)だ。世界ランク第2位を誇りながら、納得できない判定に食い下がり、ブーイングを放つ観衆にも容赦ない罵声で反撃する男だ。

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モナコの自宅から、マリアナと共にウィンブルドンへと乗り込むボルグ。迎える車、泊まるホテル、その部屋のタオル1枚に至るまで、ボルグの指示で毎年全く同じ物が用意されていた。さらに、レナートがガットを張り直した50本のラケットのテンションと音を1本ずつ丹念にチェックするのが、ボルグの眠る前の日課だった。

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レナートとボルグの出会いは、ボルグが少年の頃に遡る。ボルグは故国スウェーデンのクラブで頭角を現していたが、すぐにキレる性格だった。家が貧しかったこともあって、テニス選手にふさわしくないと退会を迫られていた時、国の代表監督のレナートに才能を見込まれたのだ。

1回戦で、格下の相手に苦戦するボルグ。勝利者インタビューで淡々と「彼は強かった」と語るボルグをホテルのロビーのTVで見ていたマッケンローは、「何度もあんなふうになろうとした。だが無理だ」と傍らの選手に語る。マッケンローにとって、3歳年上のボルグはずっと憧れの存在だった。

一方、ボルグもマッケンローの試合をTVで観戦する。審判にうるさい鳩を「何とかしろ」とムチャを言うマッケンローに、ブーイングを飛ばす観衆。そんな傍若無人なマッケンローに、ボルグはかつての自分を見ていた。

3回戦が雨で中断した上で再開し、ボルグのストレスは頂点に達する。試合後、ボルグは唯一感情をぶつけられる二人、すなわちレナートにクビを宣告し、マリアナを部屋から追い出す。コートではいつも冷静でいられるのは、レナートの教えのおかげだった。沸き立つ怒りや恐れを1打1打に叩きこむと誓った結果、ボルグは1974年に全仏オープンで、1976年にはウィンブルドンで、史上最年少での優勝を飾り、熱狂的な人気を獲得したのだ。

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自慢の父に褒められたい──それが、マッケンローの幼い頃からのモチベーションだった。マッケンローは、弁護士の仕事で多忙な父が駆け付けてくれた準決勝を勝ち抜くが、試合中の暴言をめぐり記者会見でつるし上げられる。だが、マッケンローには信念があった。審判にも真剣勝負を求めているのだ。「試合には、すべてを賭ける。何もかも出し尽くす。お前らにはわからない」と吐き捨てて席を立つマッケンロー。

同じく準決勝を制したボルグは、シャワー室で倒れるほどのストレスに襲われるが、レナートとの絆を取り戻して立ち直る。「この日のために、すべてを捧げてきた」と、決意を新たにするボルグ。

ついに、世界中が見守るなか、どんな天才脚本家にも書けはしない、人智を超えた決勝戦が始まる。

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映画「ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男」
2018年8月31日(金)全国ロードショー
監督:ヤヌス・メッツ 『アルマジロ』第62回カンヌ国際映画祭批評家週間グランプリ受賞
出演:シャイア・ラブーフ『トランスフォーマー』シリーズ、スベリル・グドナソン『ストックホルムでワルツを』、ステラン・スカルスガルド、ツヴァ・ノヴォトニー、レオ・ボルグ(ボルグの息子)、ほか
2017年/スウェーデン・デンマーク・フィンランド/カラー/シネスコ/5.1ch デジタル/108分
© AB Svensk Filmindustri 2017
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