福岡市美術館「ギュスターヴ・モロー展 」01

2019年10月1日(火)〜11月24日(日)の期間、福岡市中央区大濠公園の福岡市美術館において、「ギュスターヴ・モロー展 サロメと宿命の女たち」が開催されます。

「ギュスターヴ・モロー展 サロメと宿命の女たち」10/1-11/24@福岡市美術館


[INTRODUCTION]

神秘と幻想に生きたパリの隠遁者、ギュスターヴ・モロー

ギュスターヴ・モロー(1826-1898)は、フランス象徴主義を代表する画家です。精神よりも物質を、宗教よりも科学を重んじる気運が高まる中、「目に見えるものは信じない」と、神話や聖書の世界を描き続けました。

古今東西の装飾モチーフを取り入れ、幻想的な作品の数々を生み出したモロー。
その素顔は謎めいており、「パリの真ん中に隠れ住む神秘家」とも呼ばれました。
本展では、そんなモローの描く女性像に焦点を当て、代表作《出現》(1876年頃)、《一角獣》(1885年頃)を含む油彩・水彩・素描など約100点を紹介します。

1.《24歳の自画像》1850年/油彩・カンヴァス/41×32cm
福岡市美術館「ギュスターヴ・モロー展 」04

モローの創ったファム・ファタル

《出現》(1876年頃)に描かれているのは、新約聖書に登場するユダヤの王女、サロメです。
サロメは、王に背き捕えられていた洗礼者聖ヨハネに恋しますが、その思いは拒まれます。
そこでサロメは王の前で七つのベールを次々と脱ぐ踊りを披露し、褒美としてヨハネの首をねだるのです。
モローは、血を滴らせながら宙に浮かぶヨハネの生首と見つめあうサロメという劇的な場面を描き、この物語に新しい切り口を与えました。
力強く立ち、ヨハネを指さすサロメのまなざしには強い意志が現れ、二人の間に緊張感が漂っています。
モローの《出現》は、ファム・ファタルの代表格としてのサロメ像を打ち出し、オスカー・ワイルドの『サロメ』をはじめ、様々な芸術文化のサロメ像に影響を与えました。

2.《出現》1876年頃/油彩・カンヴァス/142×103cm
福岡市美術館「ギュスターヴ・モロー展 」07

二人のミューズと清らかな乙女

モローの創作の源泉に迫る手がかりとなる、母・ポーリーヌと恋人・アレクサンドリーヌ。素描や手紙からは二人とモローの親密な関係を伺い知ることができます。
二人への憧憬や愛情に導かれるように、モローは純潔の乙女の姿、彼女たちの遊ぶ楽園を宝石のような色彩で描きました。

3.《一角獣》1885年頃/油彩・カンヴァス/ギュスターヴ・モロー美術館 蔵
Photo ©RMN-Grand Palais / René-Gabriel Ojéda / distributed by AMF
福岡市美術館「ギュスターヴ・モロー展 」09

4.《一角獣》1885年頃/油彩・カンヴァス/78×40cm
福岡市美術館「ギュスターヴ・モロー展 」10

5.《アレクサンドリーヌ・デュルー》石墨・紙/26×18cm
福岡市美術館「ギュスターヴ・モロー展 」05

運命を狂わせ破滅へと導く悪女

聖書や神話に登場するサロメやスフィンクス、セイレーンたちは、男たちを虜にする魅力を放ち、ときに破滅へと導く危険な存在。モローはいわゆるファム・ファタル(宿命の女)といわれる彼女たちの物語に独自の解釈を施し、重層的なドラマを生み出しました。

6.《エウロペの誘拐》1868年/油彩・カンヴァス/175×130cm
福岡市美術館「ギュスターヴ・モロー展 」08

7.《サロメ》1875年頃/油彩・カンヴァス/80×40cm
福岡市美術館「ギュスターヴ・モロー展 」06

すべてギュスターヴ・モロー美術館蔵
Photo©RMN-GrandPalais/1,2,3,5,6 René-GabrielOjéda/4,7 ChristianJean/distributedbyAMF

関連イベント

講演会「ギュースターヴ・モローのサロメ」
日時:2019年10月6日(日)午後2:00〜3:30(予定)
講師:喜多崎親(成城大学教授)
会場:福岡市美術館1階ミュージアムホール
定員:180名(要事前申込み)
申込締切:9月15日(日)必着
※聴講無料。ただし本展鑑賞券もしくは半券の提示が必要。

講演会「モローが愛した女たち〜怪物から乙女まで〜」
「怖い絵」シリーズ(角川文庫)で人気の中野先生特別講演決定
日時:2019年10月27日(日)午後2:00〜3:30(予定)
講師:中野京子(作家・ドイツ文学者)
会場:福岡市美術館1階ミュージアムホール
定員:180名(要事前申込み)
申込締切:10月5日(土)必着※
聴講無料。ただし本展鑑賞券もしくは半券の提示が必要。

ギャラリートーク
事前申込不要
怪物のような悪女編:2019年10月11日(金)午後6:00〜
純潔の乙女編:2019年11月9日(土)午後2:00〜
昼の美術館では乙女を、夜の美術館では悪女を紹介しながら、担当学芸員が皆様をモローの世界にナビゲートします。
※各1時間程度。聴講無料ですが、当日の本展鑑賞券が必要です。いずれも開始5分前に特別展示室前にお集まりください。

音声ガイド・ナレーションは石坂浩二さんがつとめます
ご自身もモロー絵画のファンでいらっしゃるという石坂さんに、展覧会をナビゲートしていただきます。
貸出価格:600円(税込)/所要時間:約30分

福岡市美術館「ギュスターヴ・モロー展 」02

福岡市美術館「ギュスターヴ・モロー展 」03

「ギュスターヴ・モロー展 サロメと宿命の女たち」
会期:2019年10月1日(火)〜11月24日(日)
開館時間:午前9時30分〜午後5時30分
※10月の金・土曜日は午後8時まで開館(入館は閉館の30分前まで)
休館日:毎週月曜日(ただし10月14日(月・祝)、11月4日(月・振休)は開館。10月15日(火)、11月5日(火)は休館)
会場:福岡市美術館 特別展示室 〒810-0051 福岡市中央区大濠公園1-6
観覧料:一般1,500円(1,300円)、高大生800円(600円)、小中生500円(300円)
※( )内は前売りおよび20名以上の団体、満65歳以上の割引料金。
※身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳の提示者とその介護者1名および特定疾患医療受給者証、特定医療費(指定難病)受給者証、先天性血液凝固因子障害等医療受給者証、小児慢性特定疾病医療受給者証の提示者は観覧無料
チケット取扱:
チケットは、ローソンチケット(Lコード:83054)、チケットぴあ(Pコード:769-772)、セブン-イレブンほか主要プレイガイドで販売中。
主催:福岡市美術館、西日本新聞社、TNCテレビ西日本、テレQ
特別協賛:大和ハウス工業
協賛:光村印刷、ふくおかフィナンシャルグループ
特別協力:ギュスターヴ・モロー美術館
企画協力:NHKプロモーション
協力:日本航空
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本、福岡県、福岡県教育委員会、福岡市教育委員会、公益財団法人福岡市文化芸術振興財団、西日本鉄道、九州旅客鉄道